工場とリサイクル事業者をつなぐ、新しいスクラップ取引プラットフォームを開発しています

製造業においてスクラップ(端材・廃材)の取引は日常的な業務です。
しかし実際の現場では、長年変わらない方法が今も使われています。

  • 今日の相場が分かりにくい
  • 電話や個別連絡に頼っている
  • 引き取り調整に時間がかかる
  • 取引履歴が整理されていない

私たちは現在、
工場がスクラップを売りやすく、リサイクル事業者が安定的に原料を確保できる
B2B向けのデジタルプラットフォームを開発しています。

この記事では、その仕組みと考え方をご紹介します。


日本のスクラップ取引でよく聞く課題

これまで工場やリサイクル事業者の方々と話す中で、次のような声を多く聞いてきました。

スクラップを出す工場側

  • 価格が妥当か判断しづらい
  • 取引先が固定化している
  • 引き取り・支払いの調整に手間がかかる

スクラップを買うリサイクル側

  • 供給量が安定しない
  • 品質のばらつきがある
  • 小口取引の調整コストが高い

市場は存在していますが、
情報とプロセスが分断されている のが実情です。


私たちが作っているもの

一般的なオープンマーケットではなく、
製造業向けに設計したB2Bマッチングシステムです。

重視している点は:

  • 現場の業務フローに合うこと
  • 価格は透明だが、柔軟性を残すこと
  • 人の判断を尊重すること

業務を無理に変えるのではなく、
今のやり方を整理・支援するシステムを目指しています。


システムの流れ

現在開発している基本的な取引フローは以下の通りです。

flowchart TB
    A["工場がスクラップを登録"] --> B["種類・地域をシステムが確認"]
    B --> C["条件に合うリサイクル事業者へ通知"]
    C --> D["事業者が価格を提示"]
    D --> E["工場が取引先を選択"]
    E --> F["引き取り調整"]
    F --> G["納品・確認"]
    G --> H["支払い完了"]
    H --> I["取引履歴を蓄積"]

手順は整理されますが、
最終判断はすべて人が行います。


従来の仲介との違い

既存の取引関係を否定するものではありません。
むしろ、継続しやすくするための仕組みです。

特徴として:

  • 相場の「目安」が見える
  • データに基づくマッチング
  • 過去の取引履歴が残る
  • 信頼性が蓄積される

工場は主体的に選択でき、
リサイクル側は計画を立てやすくなります。


段階的な導入を前提に設計

製造業のシステムは、急激な変更に向きません。

そのため:

  • 対象材料は段階的に拡張
  • 地域単位での運用
  • シンプルな操作から開始

将来的には:

  • 定期取引の管理
  • 価格傾向の可視化
  • 原料調達計画
  • 環境・ESG関連レポート

にも対応していく予定です。


想定している利用者

  • 定期的にスクラップが発生する工場
  • 安定供給を求めるリサイクル事業者
  • 調整業務を効率化したい担当者
  • データを活用したい企業

現在の開発状況

現在は以下を中心に開発を進めています。

  • マッチング精度
  • 取引管理の分かりやすさ
  • 現場で使いやすいUI

机上の理論ではなく、
実務を前提とした設計を重視しています。


ご関心のある方へ

もし御社が

  • スクラップを排出する工場
  • スクラップを原料として購入するリサイクル事業者

であり、
業務をもう少し整理したい、効率化したいとお考えでしたら、
ぜひ一度ご連絡ください。

📧 hello@simplico.met

ご連絡の際は、可能であれば:

  • 工場/リサイクルの別
  • スクラップの種類
  • おおよその数量・地域

をお知らせいただけると助かります。


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