拡張性のあるEV充電ステーション管理システムのバックエンド設計 — Simplicoによる開発
電気自動車(EV)の普及に伴い、充電ステーションの効率的な管理と、ユーザーの利用履歴を確実に記録できるシステムの需要が高まっています。
Simplicoでは、将来の成長を見据えた拡張性のあるEV充電管理システムのバックエンドを設計しました。本システムは、技術者とビジネス担当者の双方にとって理解しやすく、柔軟で信頼性の高い基盤を提供します。
🔍 管理される主要データモデル
本システムは、以下の5つの基本モデルを中心に構成されています。
| モデル名 | 説明 | ビジネス上の意義 |
|---|---|---|
| User(ユーザー) | システム利用者(ドライバー、運営者、管理者) | 利用履歴、アクセス権限の管理 |
| Vehicle(車両) | 登録されたEV車(ナンバープレート) | ユーザーとの関連付け、分析 |
| Station(充電ステーション) | 各充電施設(識別子:cp_id) |
拠点管理、設備管理 |
| Connector(コネクター) | 充電用のポート(識別子:connector_id) |
ポートごとの状態確認 |
| Session(充電セッション) | 充電の記録(誰が、いつ、どの車で) | 請求、エネルギー利用分析 |
これらは以下のように連携しています:
- ユーザー ⇨ 複数の車両を登録可能
- ステーション ⇨ 複数のコネクターを保持
- セッション ⇨ 車両・コネクター・ユーザー・ステーションに紐づく
🧠 技術面での設計ポイント
🔑 cp_id + connector_id の複合一意キー
各コネクターは、ステーションごとに番号(1, 2, 3…)が振られます。
{
"cp_id": "STATION001",
"connector_id": 2
}
このペアでMongoDB上に一意制約を設け、同一ステーション内のポート番号重複を防ぎます。
🕵️♂️ 監査(Audit)情報の自動記録
すべてのドキュメントに以下のフィールドを保持:
created_at,updated_at: 作成・更新のタイムスタンプcreated_by,updated_by: 操作者のID(User)
これにより:
- ユーザー行動の追跡
- 運用監査ログの作成
- 法令対応(内部統制、認証)に備えられます
🔄 Sessionデータの中心的役割
Session(充電記録)は以下を記録します:
- 誰が:User
- どの車で:Vehicle
- どこで:Connector(Station内)
- どれだけ使ったか:kWh
- 開始・終了時刻:timestamp
請求や月次レポート作成に欠かせない重要なデータです。
🔗 モデル間の関係図
graph TD
User -->|所有| Vehicle
User -->|管理| Station
Station -->|備える| Connector
Session -->|関連| Connector
Session -->|実行者| User
Session -->|使用車両| Vehicle
Session -->|精算対象| Payment
📈 ビジネスへの効果
| 特徴 | ビジネス上のメリット |
|---|---|
| 明確なデータ構造 | スムーズな運営・サポート対応 |
| 詳細なセッション記録 | 正確な請求、利用傾向の分析 |
| 柔軟な拡張性 | 複数拠点の統合管理に対応 |
| 監査対応設計 | 企業向けB2B導入や規制対応にも安心 |
⚙️ 使用技術
- FastAPI:高速・型安全なPython製Web API
- MongoDB + Motor:柔軟なドキュメントDB(非同期対応)
- FastAPI Pagination:大量データの分割表示をサポート
- OCPP 1.6:国際標準のEVステーション通信プロトコル
👥 誰に最適?
- 🏢 EV充電事業者(CPO)
→ 複数の拠点・コネクター管理を一本化 - 🚀 EVスタートアップ開発者
→ この設計をベースにアプリやSaaSを展開可能 - 🏙 不動産開発・商業施設管理者
→ 顧客向けEV設備+請求を一括運用 - 🧑💻 エンジニア/システム管理者
→ API連携・運用データの活用が可能
📞 お問い合わせ・デモのご依頼
Simplicoは、EVインフラをよりスマートにするためのソフトウェアを開発しています。
本システムはクラウド/SaaS型でも、オンプレミス導入でも対応可能です。
🔗 詳しくは:https://simplico.net
📧 または、お気軽にお問い合わせください。
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